【炭焼の焼き豚】
粋なお店・もりせん 【炭火焼き豚にこだわり】
炭火焼きの焼き豚にこだわり、森宣ニさん(53)、悦子さん(53)夫妻が、味に工夫を重ねてきた。74年の開店で、この10月に30周年を迎える。
香ばしく軟らかな焼き豚は、100グラム577円。鹿児島産の豚肉をしょうゆベースのたれに漬け込み、炭火で2時間かけて焼き上げる。余分な脂が落ち、肉は元の7割ほどの量になるという。防腐剤や発色剤は使わない。
宣ニさんは「自分で『うまい』と思う物をつくりたい」と話し、手間のかかる炭火焼きを続ける。肉の切り方や火加減も工夫し、理想の味を追いかけている。
弱火で一晩加熱した「豚(とん)でもジャーキー」(500円)は、今年の新製品。パサつかず、肉の味わいが楽しめる。揚げ物や煮物など、そうざいも充実しており、メークインころっけ(63円)は、大きな完熟のイモを使い、ジャガイモの食感を残している。
夫婦は「効率だけを求めず、人にまねされるようなものを作りたい」と話している。【久木照子】
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